
■日中有機農業訓練センターがある海倫市紅光農場は、1958年に成立し、長年に及ぶ草牧地・未開拓地の開墾開発によって現在の規模を形成してきた国営農場で黒龍江省を代表する有機農場です。
■国営紅光農場の概要
【農場総面積】15330ha
【農地面積】8000ha
【森林、草牧地等面積】7330ha
【農場人口】約12000人
【無霜期日数】115〜120日
【年間積算積温】約2150℃
【年間降水量】550〜660mm
【土壌質】黒ボク土(有機質約6%)
【適正作物】大豆、小麦、とうもろこし、
小豆、インゲン豆、かぼちゃ、ジャガイモ等
【有機認証】
日本有機JAS認定
ドイツ有機BCS認定
中国有機OFDC認定
現在有機圃場として使用している畑はその歴史が浅く、1991年から93年にかけて開墾された土壌汚染が極めて少ない畑です。また、海倫市街地から地道で25km北東に位置し、環境汚染源である化学工場、ごみ焼却処理施設等が無く、森林等自然資源豊富な環境にあり、化学物質汚染されていない農地と、豊富で低賃金の労働力によって現在、有機農業を農場を挙げて推進しています。農耕地面積が約8000HAでその半数以上の4500HAは有機圃場として認定を取得しており、今後は全農地を有機圃場へと転換計画しています。訓練センター建設に当たり数箇所の建設予定候補地から選ばれたまさに訓練施設建設地に最適の条件を整えた農場と言えるでしょう。
■日本と違うのは畑の規模です。一つの圃場の面積が大きく、小規模で20HA、大規模の圃場は400HAにも及びます。有機圃場の基盤整備はしっかりしており、側溝・道路・緩衝地帯が設けてあり隣接圃場との距離は数十メートル確保してあります。また、乾燥地帯であり害虫の被害が少なく、台風が来ない点も見逃せません。
■有機農業は雑草との戦いです。除草作業の仕 事を求めて地元や近隣農場から大勢の労働者が詰め掛けている様子です。これから作業場所の割り当てがなされ、各自朝食や昼食を購入して各圃場に移動してい きます。1日に約4000人の作業者が除草作業に従事します。朝6時から夕方6時までの作業で今年は1人1日28元(420円)でした。